最終話 思えば遠くに来たもんなのだ。
二郎 (佐藤二朗) は、猛犬ギブミーと対峙していた。かつて二郎は犬と喋れたと母、鞠子 (藤田弓子) は言った。その言葉を信じてみようと二郎は思った。にらみ合いが続く中、工場の主人、新造 (西本竜樹) は慰謝料でモメている妻クリスとの関係に決着を付けるべく、ある行動を取ろうとしていた。銀行強盗。気弱な新造は勇気をふりしぼって出て行った。二郎はギブミーとのにらみ合いの最中、昔こんな事があったと思いだしていた。それはまだ子供の頃、亡くなった父、良男 (笹野高史) が、飼っていた柴犬と庭で話していた。その頃まだ二郎は犬が恐くて、良男に教えてもらう。「犬は恐くない。こっちが壁を作ると、犬も話してくれない」その数日後、確かに犬の声が聞こえたんだ。二郎は、ギブミーに心から話し始めた。
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